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2024年06月04日

大阪・寺田町FireloopでSOUTH BLOW

前山真吾さんのライブ&打ち上げの余韻を引きずったまま、翌日はSOUTH BLOWを観に出かけました。



龍郷・りゅうゆう館でやった10周年ワンマン以来、しかも本拠地・大阪でのライブ。

前回観たときはあまみエフエムのブログに感想を、自分のブログには自分の思い出を書いた。

メンバーの環境が変わってもバンドの歩みを止めず、爆音鳴らして大声あげて、自分の弱さに噛みつくようにフロアを揺らしていた。
またセットリストがよくてね…。

この日はイベントライブの一番手。
彼らの熱にあてられたフロアの温度がぐいぐい上がるさまが見えるんですよ。
「うりがど、ハエ(南風=SOUTH BLOW)じゃがな…」などとベタなことを思いました。

で、帰りながら好きな曲を詰め込んだプレイリストを貼ります。
諦めない、諦めたくない人の歌。



久しぶりに跳んで汗かいて泣いて、カウンターでもらったばかりのペットボトルの水がすぐなくなった。

ちなみに
真吾さんとせきしんさん&はじめさんは同い年。
高校は違えど音楽・バンド仲間として、一緒にライブに出たりCDを作ったりしたそうです。

あまみエフエムに入ってからそれぞれと知り合った私は「こんな同い年の人たちがいるんだ…!」と大きな刺激を受けていました。
SOUTH BLOWのステージを観ながら、それぞれが高校を卒業し島を離れてからの歩み思いを馳せ、勝手に感極まってしまった。

贅沢で熱い2days。
大阪は私にとってやっぱりライブを観る街だな。

久しぶりに遠征気分を味わいました。  

Posted by 上野 紋 at 12:02奄美のこと観たもの聴いたもの

2024年06月04日

なちかしゃんのに、初めて触れる音風景_AMAMISM大阪公演

奄美旅を振り返る前に6月に突入してしまった!
お元気ですか。私は元気です。


六調で興奮しすぎて伸びた客席。好きな写真。

5月31日は梅田TRADで前山真吾「AMAMISM」リリースライブ大阪公演でした。
私はMCを担当しました。



「AMAMISM」という作品の中心にあるのは、真吾さんが島に根差し向き合い続けたシマ唄と三味線、そして相方・向珠理さんのお囃子とチヂン(太鼓)です。

2人を囲むように、渥美幸裕さんのアレンジやギター、小濵明人さんの尺八、西平せれなさんのフルート、大阪公演ではスティーヴ エトウさんのパーカッション。
まっすぐなシマ唄に添ったり、少し離れたり、伝統邦楽やジャズ、ブルースと接続したり、全く別のリズムやメロディーを重ねて進んだり…と何層ものアプローチを加え、響きを拡張してゆきます。

そう、どんどん押し広げられていくんですよ。

真吾さんたちが先人から受け継いだシマ唄はそこにあるのに、新しいサウンドが聴こえる。
「なつかしゃ」なんだけど、初めて触れる音の景色。

聴くたび、不思議な感覚に包まれます。

音源はこちら。
https://open.spotify.com/intl-ja/album/6GS61LA1gw5kjP5MrRoMNu?si=vDAUzMHRQoKzmSr3l9RaLg

私は、ほんのすこーーーしでも、客席の皆さんが「シマ唄に、AMAMISMに触れるぞ」と気持ちをつくるお手伝いができれば…と臨みました。
蓋を開ければお手伝いどころか、どの街のお客さまも率先して盛り上げてくださってありがたかった。

公演中もステージと客席の間にいるような気持ちで、両方を見つめられる贅沢をかみしめていました。

奄美・東京を経たバンドはより強く、大きく響いていたように感じます。
それらをじっくりと受け止めつつ、拍手やハト笛で盛り上げる観客の皆さん。
こちらも東京公演とは違ううねりで興味深かったな。

里朋樹さん、早田信子さんによる第1部・シマ唄ステージは、クイグイとしたヒギャ唄。
おふたりの人柄や関係性を感じられるMCもほんとうによかった。

あーーーーーー、日に日に余韻が深まるなー。

東京・大阪と、参加できて本当に光栄でした。
私もどこかでまた、AMAMISMを浴びたいです。

ありがっさまりょうた!  

2024年03月09日

4年半ぶりに島に帰ったよ①

先月ようやく島に帰りました。はーー長かった!


もともと私は鹿児島出身で、島には実家も親戚縁者もないのですが、やっぱり気持ちとしては「帰る」なんですよね。
去年の春先からずっと帰るタイミングを測り続けていたのですが、夏は観光客が多い、10月は国体、11月は70周年記念式典、年末は復帰関連イベント…と催しだらけだった2023年の奄美大島。いつ見てもホテルを押さえられず、延ばし延ばしになってしまった。
ちなみに2月は閑散期かと思いきやスポーツ合宿シーズンで、ベイスターズの2軍キャンプや実業団合宿などが行われています。そのためか結局通しでホテルを押さえることはできず、最初の2泊がホテルステイ、後半は初めての民泊利用となりました。

風の噂で聞いていた島の民泊、本当に増えましたね。海辺から街なかまでスタイルもさまざま。今回予約したのは名瀬の街なかにある1棟貸しです。キッチン周りの生活用品や家電も完備されているので、グリーンストアで味噌だのパンだの牛乳だのを買い込み、生活するように滞在できました。ホテルの朝ごはんビュッフェもおいしかったしやっぱり嬉しいけど、勝手がわかる場所での時間を気にしない子連れ旅は、意外と民泊が快適かもしれない。

空港に着いて車を借りて、最初に向かったのは奄美パーク。


大きなコブシメ。

有料ゾーンをじっくりまわって無料ゾーンへ向かうと、世界自然遺産登録を機にリニューアルしていてびっくり。群島各地の概要と特徴が端的に紹介されていて興味深かったです。各島の島唄が聴けて嬉しいな。



AR八月踊りには燃えました。軽い踊り方レクチャーの後に、八月踊り「サンダマケマケ」を踊ってみよう!というもの。プレイヤーが手を挙げてくるっと回したり下へ流したりする動作が感知され、その出来具合によって点数が加算されていきます。だんだん早くなるサンダマケマケ、邪魔する我が子、負けられない私。


スコアアタックで汗をかきました。おとな気がありません。

名瀬に着き、ホテルに荷物を下ろしていざやんごへ。


やんごゲートのすぐそばで働いていたから、帰ってきた感が一番あるんだよな。ただいま。

「紋ちゃん帰って来るなら出らん!?」とお声がけいただき、あまみエフエムのゲストコーナー「夕方フレンド」に出演しました。
古巣はいつだって嬉し恥ずかしだけど、島を離れてから9年ほどの間に住んだ街のこと、出会ったシマッチュのこと、島強火担として感じたことなどをお話しました。


陽子ちゃん、タバティー、そして蘭ちゃん、ありがっさまりょうたー!!

翌日は宇検村。もはや、いつぶりかわからない宇検村。
やけうちの宿でお昼を食べ、ケンムンの館でお土産を見て、友人のお家にお邪魔してゆっくり。


田検集落のバス停も久しぶりだったなあ。

ちなみにここまで天気はずっと曇り。鉛色の雲と容赦ない風、だけど、これが島の冬なんですよ。関東の感覚で「気温12度」という数字を鵜呑みにすると風邪をひくのです。私も厚い服が足りなかったと反省。


大浜もこんな感じ。風が強い。波が荒い。

3日の午前中にようやく晴れて、名瀬港の本気の青を久しぶりに拝みました。


名瀬の港、こちらは海側。


こちらは街と山側。  

Posted by 上野 紋 at 17:32奄美のこと旅の思い出写真

2021年07月04日

音楽とことば、ライナーノーツ

ライナーノーツを書くことは、
今まで誰にも言ったことがないくらい
密かな夢で、目標でした。

アーティストの受けた影響、制作の経緯や背景、
プロデューサーやミュージシャンなども含めた
「誰のどんな仕事か」を知ることが好きで。
ライナーは、仕事で音楽を紹介する情報源であり、
芋づる式に音楽をたどるガイドにもなってくれる。

なので今回、ヤマケンさんから依頼をいただいて
本当に光栄でした。


とてもとても個人的な、思い出語りをしますね。

「アヤちゃんのピアノはジャズっぽくない」
「ノリが縦なんだよねー」
という、何気ない一言が刺さった学生時代。
数年にわたってうだうだ悩んだ末、
「ジャズらしさって何!?」をテーマに卒論を書きました。

ある音楽の界隈には共通のことばがあって
(たとえば「いえーい」とかグルーヴが…とか
 タイム感がいいとか、ノリが縦だねーとか)
これらの人々が共通の語彙を使うことにより
カテゴリーがつくられるのではないか…という内容です。
「語られることでつくられる ジャズというカテゴリー」
というタイトルを、ゼミの先生からいただきました。

ただ、当時の私には突っ込んだ考察ができないどころか
自分の問題意識を明確に言語化するところまで至らず
スフレも驚くほどふわっふわな内容で提出。

協力いただいた音楽関係の友人知人から
「その研究、おもしろいの??」と尋ねられても
うまく答えることができなかったけど、
「音楽の言語化」は、当時の私にとって
確かにいちばんの関心事でした。

…そういえば、私はずっと考えている。

ラジオの仕事を始めてからは、
「ことばがジャンルを形づくるなら、
 音楽に興味のないリスナーにも届くように…!」と
評論語彙や特定の共通言語をなるべく避けて
話したり書いたりしてきたな…ということに
ライナー執筆に取り組みながら初めて気がつきました。

「音楽とことば」は自分にとってずっと
大きなテーマの一つだったんだな。
学生時代の悩みと、その後考えてきたことが
唐突に全部つながった気がした。



アルバム「Shimauta Bass」については
一度故郷を離れたヤマケンさんが自らたどった島や唄、
細やかな仕掛けや坪山豊さんとのエピソードなど
伝えたいことがたくさんありました。
でも、私の熱苦しい思い入れや感想はさておき
ライナーでは、私自身と島唄の距離感を出発点に
アルバムから受け取った情景などの言語化に努めました。

それほど、聞こえてくる音を受け止めてほしい作品です。

私が学生時代を思い出すきっかけになったのは
ヤマケンさんのお囃子特化型「イトゥ」でした。
ピアニストBobby Timmonsが参加した60年代の曲
「work song」が織り込まれています。
「ジャズ怖い…わかんない…」とうじうじしていた頃
豪快でファンキーなボビーちゃんのピアノに
視界がひらけたことを思い出して、たまらなくなった。

ちなみに「イトゥ」は労働歌、
労働歌は英語で「work song」、
「働く」はシマグチで「わぁくする」と言います。
何重にも楽しいな。


今回お声がけいただいたことで、
ヤマケンさんのものづくりに
少しだけ、加えていただけたことも嬉しかったです。

自分の拙さばかり痛感するけど、ものをつくりたい。  

Posted by 上野 紋 at 19:04奄美のこと観たもの聴いたもの

2021年03月22日

210317-18選曲リスト

先週木曜日には、
喜界島出身・東郷晶子さんの
電話インタビューをお送りしました。
晶子さんとラジオでご一緒するのも久しぶり!
山口は学生時代を過ごした「第2の故郷」だそうで
徳山のクラブでDJイベントに行った思い出もあるそう。

3/26に配信スタートする新曲「Movin'on」は
3月のしゅうなんFMヘビーローテーション曲として
いち早く聴けます!
あああああライブ観たい!!できれば島で!!

では先週水、木の選曲リストです。
Apple MusicとSpotifyのプレイリスト、
選曲全て揃ったのは今回が初めてです。嬉しい。


3/17(水)
新宝島/サカナクション
公私混同/ゆず
インフィニティ/優里
BOOM!/Maia Hirasawa
Shout/Tears for Fears ☆

ロックンロール/くるり
そしてまた歌い出す/RHYMESTER

映画主題歌は
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー挿入歌より
Cherry Bomb/THE RUNAWAYS
Go All the Way/RASPBERRIES
I Want you Back/Jackson 5

Way Back To Love/Hugh Grant and Haley Bennett
ちょうどいい幸せ/スターダスト・レビュー


3/18(木)
Born This Way/LADY GAGA
魔法の絨毯/川崎鷹也 ☆
Fallin' in Love Again/AKIKO TOGO
It’s So Easy/Linda Ronstadt

LOST IN PARADISE/ALI feat.AKLO
DRAMA/TOMORROW×TOGETHER ☆

アニソンは2000年代から
メリッサ/ポルノグラフィティ
(鋼の錬金術師)
ホウキ雲/RYTHEM
(焼きたて!!ジャぱん)

ちっぽけな愛のうた/大原櫻子 ☆
桜/Jackson Vibe

Apple Musicはこちら↓


Spotifyはこちら



新山口駅前のカフェに牧場が。  

Posted by 上野 紋 at 13:46奄美のこと選曲リスト

2020年11月16日

エールと龍郷柄

朝ドラ「エール」、もうすぐクライマックスですね。

今日は冒頭から、ゲスト出演した
声優の三木眞一郎さんやバナナマン日村さんに沸き
ラジオドラマ生放送の緊張感に見入っていました。
そして最後の場面、
病室で入院患者に付き添う上品なマダムが
大島紬をお召しになっていることに気づいたんです。

一瞬で終わったけど、確かに大ぶりな龍郷柄。
間違うはずはない。
けどTwitterでは、誰も話題にしていない…
こういうとき、何はともあれ
SNSをチェックするのがクセになってしまったな。
タイムラインを漁り、何度も映像を見返し、
家族と島の友人に写真を送って確認したところで
「やっぱりそうだよね!」と確信しました。

そこで気になったのが時代背景。

NHKのラジオドラマ「君の名は」が放送されたのは
1962年春から1964年春までだったそうです。
奄美群島の日本復帰は1963(昭和28)年の12月。
大島紬ブームの最盛期は、復帰から10年後である
1973(昭和38)年ごろと言われます。

一方、
鹿児島県工業技術センターのサイトにあった
創立50年記念誌「本場大島紬の歴史」によれば
昭和1けたの頃には技術も進んで
大ぶりな柄や差し色のための合成染料が
登場していたとのこと。そんなに昔から…!


今日のドラマ後半では
「君の名は」があと1年続くことになった
というセリフがあったので、
おそらく1963年春頃でしょうか。
奄美群島の日本復帰が決まる少し前です。

マダムは戦前からあの龍郷柄を持っていたのかな。
だとしたらお目が高い…。
それとも戦後、世の中が少し落ち着いてから
どこかで手に入れたんだろうか。
そうだとしてもお目が高い…。

島の皆さん、気づきました??
本当に一瞬なのですが、録画があるなら是非。
マダム、明日も出て来てくれないかな。

ほんの一瞬が嬉しくて、
それからしばらく大島紬の調べ物をしてしまった。


我が家にある龍郷柄。いただいたスカーフです。


先週の選曲です。
映画「とんかつDJアゲ太郎」関連曲MIX、
少しだけですが自分で繋ぎながらワクワクした。
映画はカラッとサクサク、な作品です。
往年の名曲がたくさん聴けて楽しかった。


11/11(水)

じょいふる/いきものがかり
KISSからはじまるミステリー/山下達郎 feat.RYO from ケツメイシ
周南市立遠石小学校校歌
チャイニーズ・スープ/荒井由実
Ring  My Bell/Anita  Ward

SPARKーAGAIN/Aimer
シークレットシークレット/Perfume

映画主題歌は公開中の
「とんかつDJアゲ太郎」使用曲から
I Believe In Miracles/JACKSON SISTERS
D.A.N.C.E./JUSTICE
Runaway Baby/Bruno Mars

マジェスティック/B'z ☆
おとなの掟/Doughnut Hole


11/12(木)

青春アミーゴ/修二と彰
愛をこめて花束を/Superfly ☆
SAYONARAベイベー/加藤ミリヤ
家へ帰ろう/BEGIN

Mela!/緑黄色社会 ☆

アニメソングは1974年の作品より
おしえて/伊集加代子、ネリー・シュワルツ
(アルプスの少女ハイジ)
魔女っ子メグちゃん/前川陽子
はじめ人間ギャートルズ/ザ・ギャートルズ

歓びの種/YUKI  

2020年10月12日

海とドライブが足りない

盆地・山口市の自宅付近からは海が見えません。

毎週通っている宇部と下松の海沿いには
コンビナートや工場群があります。
ザ・工業地帯!という雰囲気も好きなんだけど
たまには海岸でぼーっとしたい…と思い立ち、
先日、あてもなく防府市方面に出かけました。

普段は通勤とか映画を観に行くとか
目的地と到着時間を定めて出かけることばかりで
使ったことのない道を走るのも新鮮。

防府の市街地を抜けて
たどり着いたのは富海(とのみ)海水浴場。
国道から少しだけ見える海の雰囲気が
前から何となく気になっていた集落です。



初めて来たのに懐かしい光景。
私が人生で一番眺めた、地元の海を思い出す。


こっちは地元・平松の堤防で、


これは富海。
奥の山沿いには山陽本線の線路があります。

この日は台風の影響で空も波も荒れ気味だったけど
晴れた日は海の色も近いんじゃないかな。
座ってぼんやり海を眺められる堤防もありました。

これくらいの規模の海岸、ほかにもあるかな。
海水浴場めぐりをしたら見つかるんでしょうか。
小さな集落がある海岸や漁港が落ち着きます。


では選曲リストです。☆印はリクエスト。
7日はしゅうなんFMの開局記念日で、
先週の木曜に続き昼夜と担当しました。
中村さんとのコンビも楽しかった。
17周年おめでとうございます。


10/7(水)
Panama/VAN HALEN
17才(カバー)/銀杏BOYZ
周南市立三丘小学校校歌
17才/Base Ball Bear
Peg/Steely Dan

夢見る頃を過ぎても/氣志團
バイタルサイン/Awesome City Club

映画主題歌はしゅうなんFMが開局した2003年の
邦画興行収入ランキング上位作より
月のしずく/RUI
(黄泉がえり)
Love Somebody(Cinema Version Ⅱ)/織田裕二
(踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!)

Rock'n Roller/Bay City Rollers ☆


10/8(木)
マシマロ/奥田民生
蕾/コブクロ ☆
恋におちたら/Crystal Kay
We are All Alone/Boz Scaggs

Dance Dance Dance/Mr.Children
My Way/Def Tech ☆

アニソンは2018年に放送された
長寿連載マンガ原作の作品より
月虹/BUMP OF CHICKEN
(からくりサーカス)
Prayer X/King Gnu
(BANANA FISH)

2人のアカボシ/キンモクセイ  

Posted by 上野 紋 at 00:02奄美のことしごと山口のこと選曲リスト

2019年06月19日

ただいまシマ



週末3日間、奄美大島にいました。ただいまただいま。

福岡に前泊しまして、朝8時半には奄美空港到着。
車を借りて動き始めたものの、こんな時間に誰かに会えるわけもなく
なんとなく大浜へ向かう小宿の子です。


同行した家人は、貝殻ステージが塗り替えられていたことに大騒ぎ。
青と白のカラーリングが好きだったそうです。クリーム色もいいじゃないか。


浜にもおりました。小雨が降っていたけど海は明るい。


台風の影響で砂が平松や朝仁の海岸に流れ、岩浜となった大浜。
いつの日か、どこかから砂が流れてくるんでしょうか。

名瀬の街なかに戻り、少し寄り道してもお昼はまだまだ。
せっかくだからと古仁屋まで走ることに。


喜びのあまりブレブレの黒マグロ入り海鮮丼。大きい。


名瀬湾も良い色。


翌日は、奄美文化センターで奄美民謡大賞の本選が行われていて、
壮年の部を少しだけ観ることができました。


コンクール特有の、少しヒリッとした空気に包まれて
出場者ご本人も、お囃子や三味線の皆さんも緊張しただろうなあ。
それでも朗々と響く、しみじみとなちかしゃん唄。

「ゆぶぃに間に合うように市場に来て!!」と陽子さんに言ってもらって
5時半ごろに末広市場へ。



リスナーの皆さん、陽子さん、お邪魔しました。ありがっさまありょうた。
陽子さんとは、久しぶりでも、お互いがどこでどんな状況にあっても
少し話せば、自分にとって何が大事かを確認し合えます。

末広市場からぶらぶら歩きながら昔通っていた美容室に顔を出し、
髪の毛くるんと巻いてもらって、いざメインイベントへ。

島の結婚披露宴は、一大エンターテイメント。
参列人数や会場、本気しかない余興など
島の外の人に熱く語りたいネタが山ほどあります。
当時、島で司会として数多くの披露宴に関わらせてもらったおかげで
もともと好きだったブライダル現場が大好きになったし、
自分のときも、前向きに取り組めました。
構成や小道具に思いの丈を詰め込み、
当日はディ!やAMPをはじめ、写真やデザイン、美容室など
イベントサバクリ(企画制作)プロ集団の皆さんに
やりたいことを全部叶えていただいた。そう、もはやイベント制作です。

…なんてことを思い出したのも、お招きいただいたおかげさま。


ウェルカムラジオ。皆いる…!!!

島では警戒心が薄まって、感情の振れ幅もいつもより広がる気がします。
単に知り合いが多いから、なんでしょうか。
久しぶりに会うひとりひとりと、じっくり話せたのも良かったのかな。
剥き身気分で、べしょべしょ泣いたりうひゃうひゃ笑ったり。

お酒の量に関わらず、飲み会の翌日に喉を枯らすのもよか晩だった証拠。
ほんとは枯れないで欲しいけど…と思いながらカレー屋さんへ。



笠利の海岸めぐりをしながら空港へ。


元ちとせさんの「いつか風になる日」が聞こえる。

島に帰るといつも、今の自分について意識させられますが
今回は総じて「ああ、良かったんだな」と感じた。
私は自分の暮らしをやるほかないのだけど
島で会ったひとりひとりが同じように
暮らしと向き合っていると思えて心強かった。
皆、それぞれの前を向いていました。
山口に戻っても、まだ余韻が続いています。

とはいえ、限られた時間で行けなかったお店も会えなかった人もいて。
さらに今回はカレーで締めちゃったので
鶏飯を食べずに帰って来ましたが、こんなこともありますね。


せめてフリーズドライを大量購入。絶品。

また帰りますー!!  

Posted by 上野 紋 at 23:51奄美のこと旅の思い出

2019年03月05日

奄美の観光と物産展 in 福岡

週末は「奄美の観光と物産展 in 福岡」でした。
ご来場いただいた皆さん、ありがとうございました。
関係者の皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございました。

出身者や住んだこと、行ったことがある皆さんに多く会える一方
「奄美の竪琴が欲しいんだけど、誰が作っているの?」という方も
声をかけてくださいました。
数年前に福岡で、里国隆さんのドキュメンタリー番組を観て以来
竪琴の音色がずっと気になっていたそうで、
ご自身が習っている詩吟と竪琴を合わせられないかな、とおっしゃっていました。
奄美群島との接点は、いろんなところにあるんですね。

ご来場いただいた皆さんが、手拍子や囃子や踊りで参加しながら
ステージを思い思いに楽しむ様子も良い。


琉球國祭り太鼓・福岡支部の皆さんが太鼓を託すと立ち上がって一緒に叩き、


内三千代さんのワイド節では輪踊りが始まる。

タンカンに黒糖に黒糖焼酎、白ごまにもずくにきび酢など
出展ブースもそれぞれ賑わっていました。


オープン前の与論島ブース。


沖永良部島ブース。



奄美大島の黒糖と黒糖焼酎ブース。喜界島からは白ごまも!


飲食ブースは大名・語久庵の鶏飯と唐人町・まんでぃの奄美カレーです。


土曜に奄美カレー、日曜に鶏飯ともずくそうめんをいただきました。
カレーにがっついてしまい、写真を撮り忘れた…。

そしてステージ。
年々出演者の皆さんの結束が強まり、熱量が上がっていく気がするのです。
唄や踊りはもちろん、ひとりひとりの選曲とMCにも引き込まれます。

目的を持ってステージに上がる人はかっこいい。
野外でもライブハウスでもドームでも
1組の持ち時間が数十分でも2時間でも
島唄でも歌謡曲でもロックでもジャズでも一緒ですね。


1日目


2日目

ありがっさまありょうた!
うふくんでーた!
おぼらだれーん!おぼらだーに!
みへでぃろどー!
とうとがなーし!

…と、ステージでも群島挨拶言葉のコールアンドレスポンスをしていますが
福岡の皆さんが「…なんて言った??」と驚く顔を見るのも
進行の楽しみのひとつです。  

Posted by 上野 紋 at 16:59奄美のことしごと福岡のこと

2018年08月25日

島と私と「離島ひとり旅」

10年ほど前、自己紹介などで「島好き」と書く自分に、小さな違和感があった。

島が好きではあるが、改まって「好きだ」と言うと何か違う。
奄美へ移るとき「そんなに島が好きなんだねえ」と問われると答えに困った。
そりゃ奄美は大好きだし、訪れたことのない全国の島を知りたい気持ちもある。
けれど「島が好き」だから奄美へ行くわけではない。じゃあ何なんだ…
しっくりくる答えが、ずっと出なかった。

3年ほど前、そんな私の前に「島旅好き」「離島女子」の権化が現れた。
おおはたさん(@oohatasan)である。

東京で会社勤めをする傍ら、まとまった休みのたびに交通機関と宿を押さえて
全国各地の島を訪れる。かれこれ7年になるそうだ。

宝島から名瀬へ入るというつぶやきを、Twitterで偶然見つけたのが出会いだった。
その日のうちに「初めまして、もしご迷惑じゃなければ…」と
怪しさ満点で声をかけてご飯をご一緒したのだが
話を聴けば聴くほど「そう、島旅好きってこういう人のことだ」と感じた。

雨にもめげず、風にもめげず
フェリーやヘリの欠航や日程変更にもめげず
待ち時間や、することがないときのために本をたくさん持ち
「ここで何ができるの?」「思ってたのと違う」なんて言葉が口から出ることはなく
その島を訪れて、時間を過ごすことが目的なので
何もしなくても、誰かに何をしてもらわなくてもいい。
おもてなしが特にないときは、そういうところだと受け止め
釣りや散歩や送迎など、厚意で誘ってもらったときには素直に乗っかる。

旅人によって考えも旅のスタイルもやりたいことも違うものだが
島に暮らした私には、おおはたさんの旅の話が心地よかった。

ひょっとしたらおおはたさんは、
「自分にとっての非日常がそこに暮らす誰かの日常」だと知っているんじゃないかな。
自分と違う暮らしを営む人への敬意が、旅の根底にあるからこそ、
必要以上に立ち入ることもなく、自分の物差しを押し付けるでもなく
「暮らす人の日常」とは違う、自分にとっての非日常を、
自分の体ひとつ分だけ、楽しむことができるのかも知れない。


こんな旅人なら、仲良くなりたいよ。
こんな旅人に、私もなりたいよ。

さらに同業であることもわかり、世代や好きな音楽など共通点も多く意気投合。
今でも折にふれ近況報告をする間柄だ。

そんなおおはたさんの島旅をまとめた本が出版された。




「離島ひとり旅」大畠順子

旅の思い出や道中に遭遇したさまざまなハプニングのエピソードが記されているほか
交通機関や所要時間、人口、買い物事情などの基本データがとにかく網羅されている。
旅した人だからこそ書ける文章と写真で
いわば、おおはたさん責任編集の「体験談盛りだくさんのガイド本」だ。
紀行文としても楽しいし、次なる旅人の道しるべにもなってくれる。

なお、本書で紹介されている30の島々のうち、鹿児島県の島々は9島。
全体の3割だ。なんだか嬉しい。
与論島と喜界島が初級編に
加計呂麻島と上甑、中甑、下甑の甑島列島が中級者編に
宝島と請島、与路島が上級者編に紹介されている。
なお、喜界島へは去年9月に降った「50年に一度の豪雨」の翌週に滞在したそうで
写真から、豪雨の爪跡を感じとることもできる。


島好きも、島に興味ある人も、旅人も、島に住む人も、
よその島へ行ってみたい人も、是非読んでみてください。

出版元の公式サイトはこちら


ちなみに。
ブログの冒頭で書いた私の個人的疑問は、本書を読んだらあっさり解けた。
おおはたさんを「離島女子」とするなら、
島も含めた知らない土地の人と暮らしに惹かれる私は
「離島女子」でも「離島移住女子」でもなく「奄美に人生揺さぶられた女」だ。
私にとって「知らない土地の暮らしや言葉を知りたい」という興味の対象は、
島に限ったことではないのだと思う。
ただ、興味の源泉であり根っこは
島が旅先ではなく日常の舞台であった、ということだ。
…と今更ながら気づけたのも本書のおかげ。

はあ、島旅がしたい。奄美に行きたい。